SNSマーケティングとは?─ なぜ今、ビジネスにSNSが欠かせないのかを「仕組み」から考える

岡野 貴映

2026.01.27(火曜日)
SNSマーケティングとは?─ なぜ今、ビジネスにSNSが欠かせないのかを「仕組み」から考える

「SNSマーケティング」と聞いて、何を思い浮かべますか?
「とりあえずInstagramで投稿すること?」
「インフルエンサーに宣伝してもらうこと?」

実は、SNSマーケティングの本質は、そのどちらでもありません。
SNSマーケティングとは、SNSを通じて「信頼」という資産を築き、ビジネスの成長につなげる戦略的な活動のことです。

「とりあえず、SNSのアカウントを作ろう」
「競合もやっているし、毎日投稿した方がいいらしい」

もし、そんなふんわりとした理由でSNSを始めようとしているなら、少しだけ立ち止まってみてください。

目的が曖昧なままのSNS運用は、ゴールのないマラソンと同じです。いずれ疲弊し、更新が止まってしまうでしょう。

今回は、私たちnovarisの視点で、なぜ今ビジネスにSNSマーケティングが必要なのかを、精神論ではなく、プラットフォームの「仕組み(構造)」から紐解いていきます。


1. SNSマーケティングとは? 定義と役割の変化

SNSの役割は「繋がり」から「情報収集」へ

SNS(Social Networking Service)は、もともと「人と人との繋がり(ネットワーク)を作る場所」として生まれました。
mixiや初期のFacebookのように、知人同士が交流するための「コミュニティ」としての側面が強かったのです。

しかし現在、その役割は大きく変化しています。

今のSNSは、実質的に「Social Media」。つまり、情報収集のためのメディアインフラになりました。
何かを調べるとき、Google検索よりも先にInstagramやTikTok、X(旧Twitter)で検索する。そんな行動は、もはや珍しいものではありません。

企業にとってのSNSとは

言い換えれば、企業にとってSNSは単なる「おしゃべりの場」ではなく、自社の放送局(オウンドメディア)を持つことと同義になっているのです。

自社でメディアを持つことで、以下のようなメリットが生まれます。

  • 情報発信の自由度:広告費をかけずに、自分たちの言葉で伝えられる
  • 直接的なコミュニケーション:顧客と双方向の関係を築ける
  • データの蓄積:反応を見ながら、コンテンツを改善できる

2. SNSマーケティングのメリット:「信頼資産」を築く

SNSは「叫ぶ場所」ではない

では、その「放送局」で何をすべきなのでしょうか。ここを履き違えている企業は、実はとても多いです。

SNSは、チラシのように「これを買ってくれ!」と叫ぶ場所ではありません。
自社の「思想」「世界観」「人となり」を発信し、ユーザーとの信頼関係(エンゲージメント)を築いていく場所です。

本質は「信頼の積み上げ」

SNSマーケティングの本質は、フォロワー数を増やすことでも、バズを起こすことでもありません。
時間をかけて「信頼」を積み上げていくこと。それ自体が、将来リターンを生む「資産」になるのです。

特に、まだ知名度のないスタートアップにとって、SNSはまさに生命線です。

発信を重ねることで、
「この会社は面白そうだ」
「この人たちの考え方は信頼できる」

そんな信用(クレジット)が少しずつ貯まっていきます。
この信用があるからこそ、新商品や新サービスを出したときに、「あなたたちのプロダクトなら使ってみたい」と思ってもらえる。

この価値形成のプロセスは、私たちが扱ってきたヴィンテージウォッチの世界とも、非常によく似ています。


3. なぜ投稿が表示される? SNSアルゴリズムの仕組み

「信頼が大事なのはわかった。でも、どうすれば多くの人に投稿を見てもらえるの?」
ここからは少しドライに、ビジネスとしての仕組みから考えてみましょう。

プラットフォーム側の「都合」を理解する

X、Instagram、TikTok、YouTube。これらのプラットフォームに共通するビジネスモデルは、広告収入です。

プラットフォーム運営側が最も重視しているのは、ユーザーに「1秒でも長くアプリ内に滞在してもらうこと」です。
なぜなら、ユーザーが長く滞在するほど、広告を表示できるから。

つまり、アルゴリズムにとっての「良い投稿」とは、ユーザーを引き留めてくれるコンテンツなのです。

Xのソースコード公開で見えた「正解」

これまでSNSのアルゴリズムは「ブラックボックス」と言われてきました。
しかし、X(旧Twitter)がレコメンドアルゴリズムのソースコードを公開したことで、その評価基準がかなり明確になりました。

重要視されているのは、以下の2つです。

  1. 滞在時間
  2. 深いエンゲージメント

具体的には、以下のような行動です。

  • リプライ(返信):会話に参加するために時間を使っている
  • 投稿をクリックして読む:興味を持って手を止めている
  • プロフィールを見に行く:発信者そのものに関心を持っている

こうした「ユーザーの時間を消費させる行動」が、高く評価されます。

つまり今のSNSでは、スクロールする手を止め、つい読んでしまい、思わず反応してしまう。
そんな質の高いコンテンツでなければ、タイムラインにすら表示されにくい仕組みになっているのです。


4. 成功事例:SHARPに学ぶ「愛されるアカウント」の作り方

ここで一つ、分かりやすい事例を見てみましょう。XにおけるSHARPさん(@SHARP_JP)の公式アカウントです。

SHARPさんが評価される理由

SHARPさんは、家電のスペックやキャンペーン情報を一方的に発信しているわけではありません。

  • 「中の人」が感じられる温度感
  • ユーザーへの丁寧でウィットのあるリプライ
  • はっきりとした「人格」がある発信

この結果、どうなったか?

  1. つい投稿を読んでしまう(=滞在時間が増える)
  2. 思わずリプライしたくなる(=エンゲージメントが高まる)
  3. アルゴリズムにも評価され、多くのファンを獲得
  4. 最終的に「SHARP製品を選ぶ」という行動に繋がる

これこそが、SNSマーケティングの理想形です。


5. まとめ:SNSマーケティングは何から始めればいい?

SNSマーケティングの本質を整理すると、こうなります。

  • SNSは単なる宣伝ツールではなく、信頼を貯める「資産」である
  • プラットフォームの仕組み上、ユーザーの滞在時間を伸ばすことが重要
  • そのためには、手を止めて読まれてしまう質の高いコンテンツが不可欠

でも、それが一番難しいですよね?

「理屈は分かった。でも、そんな投稿を毎日考えるのは正直しんどい…」

多くの担当者が、ネタ切れや工数の壁にぶつかり、SNS運用を止めてしまいます。
でも、安心してください。
思考を整理し、質の高い投稿内容を継続的に生み出すためのフレームワークは存在します。

今すぐできること

まずは小さな一歩から始めてみましょう。

  1. 自社の「思想」「世界観」を言語化する
    何を大切にしているのか?どんな未来を実現したいのか?
  2. ターゲットが困っていることをリストアップする
    あなたの顧客は、日々どんな悩みを抱えているのか?
  3. 投稿テーマを整理する
    novarisでは、投稿内容の整理にマンダラチャートを活用しています

▼ SNSの投稿内容にもう迷わない?マンダラチャートで投稿内容完成!
https://novaris.jp/mandalasns/


次回予告

次回の記事では、「どのSNSを選ぶべきか」を解説し、その次に、投稿内容に困らなくなるツール「マンダラチャート」の具体的な活用方法をご紹介します。

これから一緒に、本質的なSNSマーケティングを学んでいきましょう。

この記事が参考になったら、ぜひブックマークやSNSでシェアしてください。
SNSマーケティングやWeb戦略について相談したい方は、お気軽にお問い合わせください。